ゴッドディーバとロードオブザリング
エンキビラル監督によるゴッドディーバを見た。これは待ちにまったビラルの代表作ニコポルシリーズの作家自身による映像化である。知らない方の為に説明するとエンキビラルはフランスのコミック形態、バンドデシネ(通称BD)の巨匠。ま、グラフィックノベルみたいなものですね。もともとビラルはメビウスと並んで好きな作家です。彼の書籍の代表的なものは大抵持っています。しかし内容はというと、絵ばかり見ていて良くわかっていないのが本当のところなんです。だから話の内容はよくわからない。なんか2035年くらいのパリ、そこはものすごく混沌としていて、宇宙人やらミュータントやらひしめき合っています。おまけに天空にはエジプトの神々がいるのだから大変です.映画を見たら話もわかるかなと思ったけど、やっぱりわからなかった(爆)。DVDをなんどか見直してみようかと思います。
ビジュアル的には自分的には申し分なしです。一つだけ疑問点は役者が演じているキャラクターとVFXでCGで描かれているキャラクターに違いは何なんだろうと思います。ビラルのイメージ通りの役者がいなかったのでしょうか?最近のアメリカの内容のなさに飽きていた自分としてはこういった作家性を保持している作品が大好きです。
上は原作の一こまなんだけど、舞台となっているパリはこのようなファシズム的な色合いのファッションで埋め尽くされています。個性的なメークが面白かった。左にいるナチっぽい国家警察をフィギュアで自作しようかと思って、10年以上経ちますが未だにやっていませんね。
実は20歳くらいの時コミック作家になりたい時があって、漫画を描きためていた時期があります。一番下に貼付けたのがその時の1ページ。スターウォーズと砂の惑星を足したみたいなファンタジーなんだけど、その話の内容はファンタジーではありがちな神と悪魔の統括という2元論的なものでした。白と黒の2つの剣を巡るお話でした。ロードオブザリング王の帰還もこの前WOWWOWでやっていたから初めてみたんだけど、結局そういう話だったんだなァと実感した次第です。ま、ゴラムというキャラクターが光と闇に引き裂かれているキャラクターだったので、多分それがメインテーマだろうということは感じられたけどね。この点がロードがあらゆるファンタジーの原点といわれているところなんでしょうね。でもこの2元論はあらゆる宗教でも内包している根源的なテーマで、人類永遠の問題だと思います。この話をするともう、一冊の本が書けちゃうので、また別の機会に。ちなみに下のコミックの作画は完全にビラルとメビウスの影響をうけちゃってます。
by snakestone | 2005-01-19 23:00 | 映画 | Comments(1)